6.明細書 〜 実施例・動作 〜

 今回は、実施例について、動作に関する記載の検討です。

<第4段落>

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 請求項2の「抽出された前記役データの全て及び前記得点データの合計得点を出力する」処理の説明です。この点は、具体的に説明されているように思われました。ただし、AやBがどのようなものであるかの説明や、得点との関係についての説明は追加した方がいいと思います。

<第5段落>

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 請求項2の「選択された複数枚のカードの組み合わせを基に前記役データテーブルを検索して対応する役データを抽出し、該役データを基に前記得点データテーブルを検索して対応する得点データを抽出し、抽出された前記役データの全て及び前記得点データの合計得点を出力する」処理を、フローチャートで説明しています。

 ドラフトチェックとしては、この段落では、構成要件に関する記載が少ないように思われます。今後、乱数表の利用等が重要な構成要件となり、手続補正の根拠とすべき記載であればよいのですが、この技術内容であれば、構成要件に関する具体的な記載を追加した方がいいと思われました。

<第6段落>

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 テーブルが変更可能と記載しています。しかし、請求項にはテーブルの変更処理が記載されていませんので、この点は、請求項に係る発明の実施例とは認められません。

<まとめ>
 以上をまとめると、実施例の記載で指摘すべき点は、やはり、まずは、請求項1との関係と、テーブルの変更処理についてです。現在の実施例の記載にするのであれば、請求項1は、テーブルの具体的な構成を特定していなければ記載要件違反(36条6項1号のサポート要件違反など)となる可能性があります。そのため、現在の請求項1の記載を維持するのであれば、実施例を充実させた方がよいと思われます。

 また、実施例については、弁理士に資料を渡して、各構成要件の具体的な説明を追加した方がよいでしょう。構成要件に関係のない説明がいくら記載されていても、特許出願としては、無意味な記載となります。

 次回は、上級編です。
 今回の事例について、ソフトウエア関連発明として、さらにドラフトチェックします。