2.特許請求の範囲の把握 〜 構成要件 〜

 今回は、構成要件という考え方について説明します。

 請求項に係る発明は、請求項の記載をばらばらに分解して、構成要件として把握されます。
 侵害・非侵害などは、原則として、イ号物件(侵害が疑われている製品)などに、この構成要件がすべて含まれているか否かで判断されます(オール・エレメント・ルール)。

 このように、発明は、構成要件から捉えられます。
 この思考過程を、たどってみましょう。


 英語では、“make a difference”という熟語があります。

 “difference”の意味は「違い」ですから、直訳すると、「違いを作る」となります。
 実際、「相違を生じる」という意味があります。

 しかし、それだけではありません。

 「重要である」という意味もあるのです。


 特許制度は、歴史的に欧米で確立されてきました。そのため、発明を捉える場合にも、この考えが背景にあるように思います。
 つまり、「違いは重要である」、「重要なところは、違いに表れる」という考え方です。


 そのため、構成要件は、基本的に、

  α.本願発明を他の発明と比較した場合に、重要な違いとなる部分

を中心に検討します。

(注:構成要件には、一般的に、前提部分等において、技術水準等を示すためのものも含まれています。)


 ここで、構成要件の重要性は、通常、明細書において、「目的・構成・効果」(課題及びその解決手段)で説明されています。


 さらに、発明は、技術的思想ですので(2条1項)、思想としてのまとまりが求められます。

 そのため、発明は、

  β.構成要件の相互関係

も考慮する必要があります。

 
 このように、発明は、一般的に、構成要件とその相互関係で捉え、その重要性を目的・構成・効果(課題及びその解決手段)により説明します。